ドローン免許 学科16 プロセス毎の確認

公式書籍の販売が追いついていないドローン国家資格から各種確認事項について解説いたします。

ー飛行前の準備

① 無人航空機の確認

・無人航空機の登録と有効期間

・無人航空機の機体認証、有効期間、使用条件

・整備状況 

② 操縦者の確認

・技能証明の等級、限定、条件、有効期間

・操縦者の操縦能力、飛行経験、訓練状況 

・アプリの確認 → 自動操縦に伴う経路、操作性、バージョン情報

③ 飛行空域及びその周囲の状況の確認

・第三者の有無、地上又は水上の状況

・航空機や他の無人航空機の飛行状況、空域の状況

・障害物や安全性に影響を及ぼす物件の有無

・小型無人機等飛行禁止法の飛行禁止空域、緊急用務空域、飛行自粛空域等の該当の有無 

④ 気象の状況の確認

・最新の気象状況→天気予報、アメダス、アプリ

・ダウンバースト

積乱雲や積雲内に発生する強烈な下降流が地表にぶつかり発生する現象で、数百m~10km程になる

・マイクロバースト

直径4km程度以下の下降流で、範囲は小さいが下降流はダウンバーストより強烈で発生時間は数分から10分程度のものが多く、通常の観測網では探知されない局地的なもの

⑤ 航空法その他の法令等の必要な手続き

・国の飛行の許可・承認の取得 → 飛行開始予定日の10開庁日前までに提出

・カテゴリーⅢ飛行は通達無人航空機のカテゴリーⅢ飛行の許可・承認に関する審査要領」確認

・必要な書類の携行(技能証明書、飛行日誌、飛行の許可・承認書 等)

・航空法以外の法令等の必要な手続き 

・損害保険の加入は推奨され、許可・承認審査時に賠償能力の確認項目あり

⑥ 立入管理措置・安全確保措置

・飛行マニュアルの作成

・第三者の立入りを管理する措置

・安全管理者や補助者等の配置・役割・訓練状況

・緊急時の措置(緊急着陸地点や安全にホバリング・旋回ができる場所の設定) 

・ボルテックス・リング・ステートに注意 → 垂直降下時の吹きおろし風による揚力を失う現象

⑦ 飛行計画の策定及び通報

・上記事項を踏まえ飛行計画を策定

・推薦項目

離着陸地点は操縦者及び補助者と 20m 以上離し、物件から30m以上離せる場所で離着陸する

距離が確保できない場合は、補助者を配置する

離陸後は失速しない適度な速度と角度を保って上昇し、着陸は失速しない程度で行う

・ドローン情報基盤システム(飛行計画通報機能)に入力し通報

ー飛行前の点検

① 各機器は安全に取り付けられているか(ネジ等の脱落やゆるみ等)

② 発動機やモーターに異音はないか

③ 機体(プロペラ、フレーム等)に損傷やゆがみはないか

④ 燃料の搭載量又はバッテリーの充電量は十分か

⑤ 通信系統、推進系統、電源系統及び自動制御系統は正常に作動するか

⑥ 登録記号(試験飛行届出番号及び「試験飛行中」)について機体に表示されているか

⑦ リモートID機能が正常に作動しているか(リモートID機能を有する機器を装備する場合)

(例)リモートID機能が作動していることを示すランプが点灯していることの確認

ー飛行中の監視

① 無人航空機の飛行状況

・無人航空機の異常の有無

・計画通りの経路・高度・速度等の維持状況

② 飛行空域及びその周囲の気象の変化

③ 飛行空域及びその周囲の状況

・航空機及び他の無人航空機の有無

・第三者の有無 等

ー異常事態発生時の措置

① あらかじめ設定した手順等に従った危機回避行動をとる

② 事故発生時には、直ちに無人航空機の飛行を中止し、危険を防止するための措置を取る

・災害、事故、負傷者を発見した時は状況に応じて救護、通報

③ 事故・重大インシデントの国土交通省への報告

・リスク管理の参考

 ICAO(国際民間航空機関)のSafety Management Manual (Doc 9859)や Joint Authorities for Rulemaking of Unmanned Systems (JARUS)の Specific Operations Risk Assessment (SORA)

ー飛行後の点検

① 機体にゴミ等の付着はないか

② 各機器のネジの脱落やゆるみなど

③ プロペラ、フレームに損傷がゆがみはないか

④ 各機器の異常な発熱はないか

ー運航終了後の措置

①機体やバッテリー等を安全な状態で適切な場所に保管 → 35°以下の場所、長期は電池残量60%

②飛行日誌の作成(飛行記録、日常点検記録及び点検整備記録) 

プロセス毎の確認についてのご紹介でした。

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