盆栽盗難の実情
Trộm cắp "BONSAI"盆景盗窃
日本が世界に誇る芸術文化「BONSAI」
盆栽防犯に関する観点から情報を共有し、盆栽発展を応援いたします。
今回は盆栽の盗難について調査する中で、事件の大きさや複雑さを痛感しました。
被害に遭われた方々には心よりお見舞い申し上げます。
微力ながら防犯対策についてお力添えが出来るように努めて参ります。
【結論】
①盆栽価値が認められた反面、許し難き副作用。
②性善説が通用しない連中に向けて粛々と防犯対策を練る。
【盆栽盗難とは】
近年、盆栽の盗難が相次いでいる。
盆栽愛好家としては許しがたい事態であります。
2023年の年間被害総額は1億円を超えるとの報道もあります。*1
現代では情報が拡散され、多くの方々と共有される関係もあり、国内で転売は考え難いです。
下記画像は朝日新聞デジタルに掲載された一例を引用しましたが、情報は即座に共有されるので直ぐに足が付きます。
*2
また、国内の各プラットフォームでも盗難品の疑いがある品は販売することができません。
*3 *4
購入者側も多くの法的規制を理解する必要があり、少しでも盗品の疑いがある品物がある場合は購入しない方が絶対に良いです。民法192条では購入者に悪気がなければ盗品でも問題なく取得できそうですが、決してそんなことはありません。一部の参考条文を紹介します。
民法192条(即時取得)
取引行為によって、平穏に、かつ、公然と動産の占有を始めた者は、善意であり、かつ、過失がないときは、即時にその動産について行使する権利を取得する。
民法193条(盗品又は遺失物の回復)
前条の場合において、占有物が盗品又は遺失物であるときは、被害者又は遺失者は、盗難又は遺失の時から二年間、占有者に対してその物の回復を請求することができる。
民法703条(不当利得の返還義務)
法律上の原因なく他人の財産又は労務によって利益を受け、そのために他人に損失を及ぼした者(以下この章において「受益者」という。)は、その利益の存する限度において、これを返還する義務を負う。
上記の内容に加えて、個人間の取引だけでなく、一方が商売(古物商)として行っている場合も規制があります。
古物営業法21条(差止め)
古物商が買い受け、若しくは交換し、又は売却若しくは交換の委託を受けた古物について、盗品等であると疑うに足りる相当な理由がある場合においては、警察本部長等は、当該古物商に対し三十日以内の期間を定めて、その古物の保管を命ずることができる。
古物営業法21条2(相手方の確認)
古物競りあつせん業者は、古物の売却をしようとする者からのあつせんの申込みを受けようとするときは、その相手方の真偽を確認するための措置をとるよう努めなければならない。
古物営業法21条3(申告)
古物競りあつせん業者は、あつせんの相手方が売却しようとする古物について、盗品等の疑いがあると認めるときは、直ちに、警察官にその旨を申告しなければならない。
個人間であれば、盗難品を購入した場合には返還する必要性があります。
SNSなどで情報が多く共有される中で盗品の疑いがある品物を購入することは知らなかったでは済まないリスクがあると言えます。
古物商であればさらに厳しい罰則が設けられる中で取引することは相当にリスクがあります。
【国外転売の実情とは】
新聞などのニュース媒体によると、SNSを通じてアジア近辺に盗品盆栽が転売されている実情が紹介されています。
また、悲しいことに盗難被害に遭った園主がご自身の盗品盆栽がSNS上で紹介されている写真を見つけたことや、
盗難盆栽を国外の現地で直接発見する事例などがあります。
*5
海を渡るとなれば「包装明細書」「インボイス※送状」「船積依頼書」「輸出許可」「植物防疫法」~
持ち込む国によってことなりますが、多くの手続きがあります。
各種証明書の不在や偽造などが発覚すれば、海を渡った品に対しても捜査当局が関与できる可能性が出てきますが、共有された情報によると「ベトナム」や「中国」に注目が集まっており、行政手続きの観点から考えても腑に落ちる理由として、上記の輸出手続きが「ゆるい」のです。※そもそも不要だったり...
つまり、1度持ち出されてしまうと返還は現実的ではないと言うことです。
盆栽の盗難は日本国内に止まらず、アメリカの博物館に展示されている盆栽にまで及びます。
CNNではアメリカの博物館に展示されていた盆栽が盗難被害に遭ったものの、ネットで盗難被害の情報や犯人が防犯カメラに写っている旨などの情報を拡散し、多くの人に情報が共有されたことが原因の一つと推測しますが、無事に盆栽が返還されたそうです。
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上記の事件では情報拡散や防犯カメラの効果が確認できました。
やはり高性能な防犯カメラの設置は必須でしょう。
【防犯対策】
盆栽の価値が世界的に認められた副作用として、苦やしながら対策を練る他ありません。
同様に高価で同等サイズの品物を販売する店舗を例に上げると「宝石」「時計」「金塊」~
他の産業で実施している防犯対策が参考になるかもしれません。
また、盆栽の盗難被害のニュースを見ると園主の人柄が良く現れる一方で防犯対策のヒントがいくつかありました。
*1
鹿沼市で被害に遭われた園主を紹介した記事では”鹿沼署によると、確認した被害点数は9鉢という。だが、今井さんによると、署に被害品として認定されたのは展示当時の写真があるものだけで、実際には24鉢(700万円相当)がなくなっていたという。”*7
上記の通り、苦やしいですが被害品として認定されることにもハードルがあります。
この点に関しては既存の商慣習とは異なるかもしれませんが、最低でも盆栽を個別に識別、管理して展示しなければ、品と価格を踏まえた被害品の認定は現実的ではありません。
繰返しになりますが、園主の人柄の良さや昔ながらの商慣習を大切にされ、悪いのは全て犯人ですが管理に落ち度があったことは否めず、被害届は受理されてもその先の告訴状は難しいかもしれません。
愛好家としても非常に悔しい思いです。本当に園主の方にはお見舞い申し上げます。
【所感】
盆栽の防犯対策は最重要課題とも言えるでしょう。
近年では神社のお賽銭がデジタル決済、お墓参りがディスプレイ上で行う事例などがあります。
盆栽もICT技術を活用したデジタル展示など、防犯対策を踏まえた新しい取組みが必要だと感じました。
盆栽の魅力が世界に伝わることは非常に嬉しいことですが、悪い輩も寄り付く宿命かもしれません。
犯人には、原液石灰ミストをお見舞いしてやりたい心境です。
盆栽発展を応援する為、盆栽防犯の観点から記事を執筆しました。
次回より具体的な防犯対策案をご紹介いたします。
Hơn 70% bị bắt.Đừng quên nhiều điều hơn là việc bắt giữ.
Danh tính của thủ phạm được nhiều người chia sẻ.
超过70%被捕。不要忘记逮捕以外的事情。
罪魁祸首的身份是很多人都认同的。
*1 FNNプライムオンライン
*2 朝日新聞デジタル-盆栽盗難、各地で相次ぐ 海外ブーム、SNS通じ転売か
*3 Yahoo!オークションヘルプ
*4 メルカリガイド盗品など不正な経路で入手した商品
*5 NHK News Up-盆栽王国が抱える深き悩み
*6 cnn-盗まれた盆栽2鉢、無事に戻る 米博物館
*7 朝日新聞デジタル-防カメに2人組・・・消えた700万円分の盆栽