盆栽園の価値向上 
~文化補助金~

日本が世界に誇る芸術文化「BONSAI」

盆栽園の価値向上を文化補助金の観点からご紹介し、盆栽発展を応援いたします。

【結論】

①博物館法を活用、国有財産と盆栽の相乗効果で消費拡大を目指す。

②令和5年度の補助金交付実績は2,117,000円~26,850,000円。*1

文化補助金とは

文化庁が中心となって主催し、各地域が誇る様々な文化観光資源を活用、活性化、創造する国家プロジェクト

正式名称は「地域ゆかりの文化資産を活用した展覧会支援事業(日本博2.0を契機とする文化資源コンテンツ創成事業)」です。

日本が世界に誇る文化資源である「盆栽」こそ、「国家プロジェクトに参加した盆栽園かっけぇ」、「参加資格の道筋があるはずだ」「盆栽界の更なる発展に役立つ」との思いから調査しました。

令和6年度の詳細はまだ発表されていませんが、直近2~3年の事例では4月頃に新しい情報が公表されています。

文化庁より公表された趣旨と目的によると、”「日本博」(※)を契機として,地域ゆかりの文化資産を活用し,地域の歴史・文化・風土を魅力的に展示・解説することにより,訪日外国人観光客の増加や地方への誘客,消費の拡大,満足度の向上を促し,地域活性化の好循環の創出を図る地方博物館の取組を支援する事業です。”*2

条件

補助事業を受ける為の前提条件は以下のいずれかに該当する必要あり

・「博物館登録」か「博物館相当施設」

・文化財保護法に基づく公開承認施設等

・地方公共団体

民間の盆栽園が採択される可能性が高いのが「博物館法」にまつわる内容です。

補助金の使用用途

今回の補助対象事業は”訪日外国人観光客の増加や地方への誘客,消費の拡大,満足度の向上を促し,地域活性化の好循環の創出を図るため,国等が有する地域ゆかりの文化資産の貸与を受けるとともに,多言語解説を含む分かりやすい展示解説や体験型コンテンツの整備等により,当該地域の歴史・文化・風土・芸術等を効果的・魅力的に展示・発信する取組が対象となります。”*2

つまり、盆栽園に盆栽に国有文化財を一緒に展示して相乗効果を発揮させることが目的です。

また、国有文化財については無償貸与の仕組みがあります。*3

文化庁に所属する国有財産は公開され、各所で活用されているようです。

そして、美術工芸品については”貴重な文化財の散逸や海外流出を防ぐため,文化財を購入し適切に保存管理を行うとともに,国立博物館や各地の博物館等が開催する展覧会において広く公開しています。”*4

公表する文化財の活用ページでは、 絵画彫刻工芸品古文書 など多くの品目が紹介されております。

希少価値が高い品ばかりで、展示することで盆栽園に「箔」が付くイメージが湧きます。

その一部を引用いたします。

*5絵画

*6彫刻

*7工芸品

所感

美術工芸品と盆栽の同時展示はばえそう(見映えが良い)で、相乗効果による集客力があるのではないかと考えます。

価値の高い美術工芸品を展示する格式が高い盆栽園で、より高単価な樹をお客様へ届ける良いきっかけになるのではないでしょうか。

また、補助事業にまつわる美術工芸品の展示後は、そのまま「銘」のある盆栽を展示する設備として転用が効きます。

盆栽発展を応援する為、文化補助金の観点から記事を執筆しました。

次回より補助金について深堀してご紹介いたします。

*1文化庁-令和5年度地域ゆかりの文化資産を活用した展覧会支援事業採択一覧

*2文化庁-地域ゆかりの文化資産を活用した展覧会支援事業

*3文化庁-国有文化財の無償貸与について

*4文化庁-国有財産の活用

*5文化庁-国有品図版目録-絵画

*6文化庁-国有品図版目録-彫刻

*7文化庁-国有品図版目録-工芸品