植物x殺虫・殺菌
日本が世界に誇る芸術文化「BONSAI」
盆栽にまつわる情報共有を通じて、盆栽界の更なる発展を応援いたします。
今回は植物と縁ある「殺虫・殺菌」について学んだ情報を共有します。
【結論】
①殺虫と殺菌は別。
②虫別、病気別でローテーションが大切。
【”殺虫”とは】
植物に悪影響を及ぼす”害虫”から植物を守ることが主な目的で、目視できるものから顕微鏡を要する虫、
地中や植物の幹内に潜伏している虫まで幅広く存在します。
・春~秋
特に新芽が芽吹く春先は多くの虫が孵化し、栄養源となる植物を求めて活動的になります。
つまり、植物に影響が出る前の3月~10月頃が主な殺虫対策の時期になります。
他にも害虫別の対策や耐性問題等、害虫対策の繁忙期です。
月1回、雨予報がない朝か夕方を目安に散布します。
・冬
植物が休眠状態になる為、石灰硫黄合剤等のストロング系薬剤を使用できる時期です。
高い効果を発揮する分、使用時期や縮尺に注意しないと逆効果になります。
他にもこの時期は、害虫の卵を窒息させて予防するマシン油等もあります。
【”殺菌”とは】
植物に悪影響を及ぼす”病原菌”から植物を守る「予防」と感染した植物を「治療」する目的に分類されます。
・春~秋
春先の新芽は病気に罹患する可能性が高いので、殺菌剤等で予防する必要性が高まります。
続く梅雨は病原菌の繁殖に適した時期なので、棚場を清潔に保った上で殺菌を行います。
月1回、雨予報がない朝か夕方を目安に散布します。
・冬
殺虫時期と同様、石灰硫黄合剤を使用できる時期です。
平成4年7月発行の農薬時報別冊によると、”硫黄に殺菌作用のある事は、紀元前より知られた様であるが、1821年にイギリスのRobertson氏が桃のうどんこ病に卓効のある事を発表している。”
戦後に農薬取締法が制定され、1948年に初登録、令和でも幅広く使用されているとは驚きである。
また、数年前から石灰硫黄合剤は販売が制限されている。
巷では”〇殺”に使用が原因。と噂を聞くが、同資料の動物実験では急性毒性は薬剤全体で見ると比較的低いそうです。恐るべし農薬取締法、農薬の世界。
【大切な共通事項】
雨予報がない朝か夕方を目安に散布する。
暑い時間帯に散布すると薬害のリスクがありますし、散布後に雨が振れば効果が弱まります。
害虫と病気、ターゲットと希釈を定めて散布、薬剤をローテーションで使用する。
【所感】
今回は殺虫・殺菌の観点から記事を執筆しました。
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今回の紹介活動により累計148記事目、創作時間は約219時間
#殺虫 #害虫 #殺菌 #消毒 #農薬 #農薬取締法